Work Horizon編集部
記事冒頭の出典表示:本記事で紹介するAI人材市場・年収・統計データは、2026年4月時点の各転職サービス(doda、Green、レバテック等)の公開求人データ、経済産業省 IT人材育成情報、労働政策研究・研修機構(JILPT)、日本ディープラーニング協会(JDLA)等の公開情報、および業界レポートに基づく参考値です。実際の年収・求人状況は企業・個人により大きく異なります。
G検定とは?試験の基本情報
G検定(ジェネラリスト検定)は、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施するAI・ディープラーニングの知識を問う検定試験です。正式名称は「JDLA Deep Learning for GENERAL」で、AIを事業に活用するための基礎知識を持つ人材(ジェネラリスト)の育成を目的としています。
試験概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主催 | 一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA) |
| 試験形式 | 多肢選択式(知識問題)約145問 |
| 試験時間 | オンライン試験:100分 / 会場試験:120分 |
| 受験資格 | 制限なし(誰でも受験可能) |
| 受験料 | 一般:13,200円(税込)/ 学生:5,500円(税込) |
| 試験方式 | オンライン試験(年6回)/ 会場試験(年3回) |
| 合格ライン | 非公開(正答率約70%以上が目安とされる) |
2026年はオンライン試験が年6回、会場試験が年3回開催されます。受験機会が多いため、自分のスケジュールに合わせて受験日を選べるのが特徴です。
G検定の合格率|2026年最新データ
G検定の合格率は比較的高い水準で推移しています。2026年の最新データを確認しましょう。
直近の合格率推移
| 回 | 開催日 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年第6回 | 2025年11月 | 10,350名 | 8,005名 | 77.34% |
| 2026年第1回 | 2026年1月10日 | 8,529名 | 6,718名 | 78.77% |
| 2026年第2回 | 2026年3月6日 | 12,027名 | 9,265名 | 77.04% |
合格率は約77〜79%で安定しています。一見すると「簡単な試験」に思えますが、受験者の多くがAI関連の業務経験者やしっかり対策をした方であることを考えると、無対策での合格は難しいです。
合格率が高い理由
- 受験者の多くが事前にテキストや問題集で対策している
- オンライン試験では自宅受験のため参考資料の参照が可能
- AIに関心の高い層が受験するため、基礎知識のベースがある
ただし、出題範囲が非常に広く、AI技術の最新動向も問われるため、体系的な学習なしに合格することは困難です。
G検定の出題範囲|どんな問題が出るのか
G検定の出題範囲は大きく以下のカテゴリに分かれます。
主要な出題分野
| 分野 | 主な内容 | 出題割合の目安 |
|---|---|---|
| 人工知能の定義と歴史 | AIブーム、チューリングテスト、フレーム問題など | 約10% |
| 機械学習 | 教師あり/なし学習、決定木、SVM、アンサンブル学習など | 約20% |
| ディープラーニング | CNN、RNN、Transformer、生成AI、強化学習など | 約25% |
| 数理・統計 | 確率、統計、最適化、情報理論の基礎 | 約10% |
| AIの社会実装 | ビジネス活用事例、プロジェクト推進方法 | 約15% |
| 法律・倫理 | 個人情報保護法、AI倫理、著作権、バイアス問題 | 約10% |
| 最新動向 | 生成AI、大規模言語モデル(LLM)、マルチモーダルAIなど | 約10% |
2026年の試験では、生成AI(ChatGPT、Claude等の大規模言語モデル)に関する出題が増加傾向にあります。最新のAI技術動向をキャッチアップしておくことが重要です。
合格者が実践した効率的な勉強法
G検定に効率よく合格するための勉強法を、合格者の体験談をもとに紹介します。
ステップ1:公式テキストの通読(1〜2週間)
まずはJDLA監修の公式テキスト「深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第3版」を1回通読しましょう。最初は理解できない部分があっても構いません。全体像を掴むことが目的です。
重要な用語や概念にはマーカーを引き、後から見返せるようにしておくと効率的です。
ステップ2:問題集で演習(2〜3週間)
テキストの通読後は、問題集を使ったアウトプット学習に移ります。おすすめの問題集は以下のとおりです。
- 公式問題集「徹底攻略 ディープラーニング G検定 問題集」:出題傾向に最も近い問題が収録されています
- Web模擬試験サービス:Study-AIなどのオンライン模擬試験で本番に近い環境を体験できます
間違えた問題は必ず解説を読み、テキストの該当箇所に戻って復習する「往復学習」が効果的です。
ステップ3:苦手分野の集中攻略(1〜2週間)
問題集を解く中で見えてきた苦手分野を集中的に対策します。特に以下の分野は多くの受験者がつまずきやすいポイントです。
- 法律・倫理分野:個人情報保護法やAI倫理ガイドラインは暗記要素が多い
- ディープラーニングの最新動向:Transformer、生成AI、マルチモーダルなどの最新技術
- 数理・統計:確率・統計の基礎概念は文系出身者に苦手意識がある場合が多い
ステップ4:カンペ(参照用資料)の作成
オンライン試験では自宅受験のため、参考資料を手元に用意することが可能です。ただし、145問を100分で解く必要があるため、毎回調べていては時間が足りません。
効果的なカンペの作り方は以下のとおりです。
- 暗記しきれない用語の定義や年号をまとめる
- 似た概念の違い(CNN vs RNN、精度 vs 再現率など)を表形式で整理する
- 法律関連の条文や規制名をリスト化する
- 検索しやすいようにカテゴリ別に整理する
カンペを「作る過程」自体が効果的な学習になります。作成を通じて知識が整理され、結局は見なくても解ける問題が大半になるのが理想です。
おすすめの学習教材・テキスト
必須テキスト
| 教材名 | 特徴 | 価格 |
|---|---|---|
| 深層学習教科書 ディープラーニング G検定 公式テキスト 第3版 | JDLA監修の公式テキスト。試験範囲を網羅 | 約3,080円 |
| 徹底攻略 ディープラーニング G検定 問題集 第2版 | 出題傾向に近い問題を多数収録 | 約2,420円 |
補助教材
| 教材名 | 特徴 | 価格 |
|---|---|---|
| AI白書(IPA刊行) | AIの最新動向や社会実装の事例が豊富 | 約4,000円 |
| ディープラーニング活用の教科書 | JDLA監修。35社の国内事例集 | 約1,980円 |
| Udemy G検定対策講座 | 動画で学べるオンライン講座 | セール時1,500〜2,000円 |
基本的には公式テキスト+問題集の2冊で十分に合格を目指せます。補助教材は、特定分野の理解を深めたい場合に活用しましょう。
学習スケジュールの目安
合格者の最多勉強時間は30〜50時間です。以下に、バックグラウンド別の学習スケジュール例を紹介します。
IT業界経験者の場合(2〜3週間)
- 1週目:公式テキスト通読(AI・ML・DLの章は流し読み)
- 2週目:問題集を2周、苦手分野の復習
- 3週目(必要に応じて):模擬試験+カンペ作成
非IT業界の社会人の場合(1〜2ヶ月)
- 1〜2週目:公式テキスト通読(平日30分+週末2時間)
- 3〜4週目:問題集で演習(間違えた問題をテキストで復習)
- 5〜6週目:苦手分野の集中攻略+模擬試験
- 7〜8週目:カンペ作成+最終復習
完全初学者の場合(2〜3ヶ月)
- 1〜2週目:「AIとは何か」の基礎をYouTubeや入門書で学ぶ
- 3〜6週目:公式テキストを精読(ノートにまとめながら)
- 7〜10週目:問題集を3周+苦手分野の対策
- 11〜12週目:模擬試験+カンペ作成+最終チェック
試験当日の注意点と受験のコツ
オンライン試験の場合
- ネット環境を事前にチェック:試験中に接続が切れると大幅なタイムロスになります。有線LANの使用を推奨
- 時間配分を意識する:145問を100分で解くため、1問あたり約40秒。わからない問題はフラグを立てて後回しにする
- カンペは最小限に活用:調べる時間を最小限にするため、カンペは「暗記が難しい項目」に絞る
- 見直し時間を確保:最低10分は見直しの時間を残す
会場試験の場合
- 試験時間が120分(オンラインより20分長い)あるため、多少余裕がある
- 参考資料の持ち込みはできない(会場試験は厳正な試験環境)
- そのため、オンライン試験よりも暗記の比重が高くなる
G検定に合格するとどんなメリットがあるか
キャリアへの効果
- AIリテラシーの証明:AIを活用するビジネスパーソンとしての基礎知識を持つことを客観的に証明できます
- 転職での書類通過率アップ:AI関連職への転職で、未経験者が最初のフィルターを通過するための武器になります
- 社内評価の向上:DX推進やAI導入プロジェクトへのアサインに有利になることがあります
- 合格者コミュニティへの参加:JDLAの合格者コミュニティ「CDLE」に参加でき、AI人材のネットワークを構築できます
E資格へのステップアップ
G検定はAIの「活用者」向け、E資格は「実装者」向けの試験です。G検定で基礎を固めた後、より技術的な知識を深めたい方はE資格に挑戦するのが一般的なステップアップルートです。
G検定の注意点・よくある失敗
失敗1:テキストの通読だけで満足する
公式テキストを読んだだけで受験すると、問題の出題形式に戸惑います。必ず問題集で演習し、実際の出題パターンに慣れておきましょう。
失敗2:最新動向の対策を怠る
G検定では、テキストに載っていない最新のAI技術・事例・規制に関する問題も出題されます。受験前の1〜2ヶ月間は、AI関連のニュースや技術記事をチェックする習慣をつけましょう。
失敗3:時間配分を考えずに解く
特にオンライン試験では145問を100分で解く必要があり、1問あたり約40秒しかありません。わからない問題に固執すると後半の時間が足りなくなります。
まとめ|G検定はAI時代の第一歩として最適な資格
G検定は合格率約78%と比較的高い水準にありますが、出題範囲が広いため体系的な学習は必須です。公式テキストと問題集を使った30〜50時間程度の学習で、多くの方が合格に到達しています。
AI人材を目指す方にとって、G検定はキャリアの第一歩として最適な資格です。AIの基礎知識を体系的に学べるだけでなく、合格者コミュニティを通じた人脈形成や、転職活動でのアピール材料としても活用できます。
次の試験日程をJDLA公式サイトで確認し、学習計画を立てるところから始めてみましょう。
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注意事項・出典
本記事は情報提供を目的として作成されたものであり、特定の企業への就職・転職を推奨するものではありません。記載の年収・市場動向は各種公開データ・業界レポート等に基づく一般的な参考値で、個別の条件は企業や個人により大きく異なります。転職判断はご自身の責任において行ってください。
主な情報源(最終確認:2026年4月):経済産業省 IT人材育成関連情報、労働政策研究・研修機構(JILPT)、日本ディープラーニング協会(JDLA)、厚生労働省 雇用・労働、doda、レバテック、世界経済フォーラム(WEF)公表レポート等の公開情報。
